有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。当社グループでは、これらのリスクの発生を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存です。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(特に重要なリスク)

①市場リスク

当社グループの事業は、その大半が国及び地方自治体からの公共事業に依存しております。国及び地方自治体の発注状況については情報収集に努めておりますが、予想を超える公共事業の削減が行われた場合には、目指すべき受注の確保ができず、売上の減少により業績に影響を与える可能性があります。

②資材価格・労務費上昇リスク

請負金額に反映することが困難になる水準で資材価格・労務費が高騰した場合には、工事原価の上昇による利益減少により業績に影響を与える可能性があります。

③事故などの安全上のリスク

事業に関して大規模な事故が発生した場合は、多大な損害が発生する可能性があります。当社グループでは、安全を最優先として、事故防止に努めておりますが、万一事故が発生した場合は、社会的信用の失墜、各発注者からの指名停止措置等の行政処分、損害賠償等により、受注機会の喪失、利益の減少、資金負担の増加等により事業に重大な影響を及ぼす可能性があります。

④品質管理に関するリスク

当社グループの製品の製作及び施工につきましては、品質管理に細心の注意をはらい万全を期しておりますが、万一、重大な契約不適合責任や製造物責任による損害賠償が発生した場合、修復に多大な費用負担、施工遅延の発生や信用力の低下による受注機会の減少等により業績に影響を及ぼす可能性があります。

⑤取引先の信用リスク

当社グループは、民間からの請負工事を行っており、与信管理、情報収集、債権管理等の対応を取っておりますが、工事代金受領前に取引先が信用不安に陥った場合、貸倒損失の計上による利益の減少、資金回収不能による資金繰りの悪化等により業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(重要なリスク)

①金利上昇による業績変動リスク

資金調達については、グループ内資金運用を基本に財務体質の維持・強化に努めており、当社において金融機関からの借入期間の検討等により金利負担の低減に努めておりますが、現行金利が予想以上に高騰した場合には、調達資金コストの上昇が当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

②法的規制に関するリスク

事業を営むにあたり建設業法等の法的規制を受けております。法令遵守の意識徹底は対処すべき課題の最優先課題と位置づけておりコンプライアンス教育による意識の徹底に努めておりますが、万一法令違反があった場合には、行政処分や刑事処分、訴訟による損害賠償金などが発生し、受注機会の減少、資金負担の増加等により業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

③訴訟等のリスク

事業等に関連して訴訟、紛争、その他法的手続きに関わる判決、和解、決定等により、信用力の低下による受注機会の減少や資金負担の増加等により業績に影響を及ぼす可能性があります。

④新型コロナウイルスの感染症に関するリスク

感染拡大や収束時期の長期化による上記①市場リスク(建設投資計画の見直しや工事発注時期の延期による受注機会の減少)や、②資材価格・労務費上昇リスク(工事中断の発生に伴う工程遅延による売上高減少や、関連する経費・労務補償等の原価が増加)等により、業績に影響を与える可能性があります。